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チームコーチング体験談1
- 会社概要
- 燃料の小売業(BtoB)、従業員数 約80名、東北各地に営業所を持つ。
- チームコーチングの
テーマ - 横の連携強化(本社、各営業所間の情報共有とコミュニケーションの活性化)
社長のインタビュー内容
- 平野
- まず、実際にやる前のことからお伺いしてもいいでしょうか。なぜチームコーチングを入れようと思ったんですか?
社長としてもチームコーチングを経験したわけではなく、中身がまだわからない状態の中で、チームコーチングを入れたらこんなメリットがあるんじゃないかなと期待していた部分とか。 - 社長
- 「チームコーチング」というのを聞いた最初は、実は理解してなかったんですよね。
- 平野
- はいはい、研修と混ざっていましたよね。
- 社長
- そう、研修のように先生から教えてもらうものだと理解していて、その後、平野さんと何回かお話ししていく中で、こういうものだなと理解していって、今回スタートしたという感じです。そういう意味では、今回、良かったのは、単なる研修ではなくて、みんなで一つのテーマや課題についていろいろな意見を出し合って、またそれをベースに、新たな課題を見つけて、そこを掘り下げていって・・・。掘り下げることによって、また新たな課題が見つかって、また掘り下げる・・・というやり方がすごく良かったなと思います。今まで、そういうやり方をやったことがなかったので、すごく面白いなって、今回、思いました。
- 平野
- 議論が深くなった、ってことですかね?
- 社長
- そうですね。やっぱり、ある程度、何かを深掘りしていくと、絶対新たな課題というのがあるわけで、それをほったらかして元の課題は解決はできないですから。そのように1個1個課題を見つけていくというか・・・。
- 平野
- そうですね。今回のチームコーチングの初回で「ビジョンの共有ができてないよね」という議論をしてたあたりが、まさにそういう感じでしたよね。
- 社長
- ええ、そうですね。
- 平野
- 横の連携もさることながら、みんな、ビジョンが理解できてないよね、みたいな。
- 社長
- そう、「果たして、これ、本当に私たちのビジョンなのか?」というところから始まってですね。なので、みんなでディスカッションしながら、みんなで新たな課題を共有して、それについてまたみんなでディスカッションする、という、自分たちで発見しながら進めていく、という形がすごく良かったなと思いますね。
- 平野
- では次に、社長として、今回チームコーチングのメンバーに入った、ということについてどうですか?
チームコーチングにもいろいろなやり方があるので、もちろん社長が絶対入らなければならないわけじゃないです。例えば、「営業部のチーム」なんかは社長は入らず、そこでの営業成績を目標として・・・というケースもあるわけなんですが、今回、「横の連携強化」というテーマで臨むのにあたって、社長が入ったということについては、どう感じていらっしゃいますか? - 社長
- うん・・・入って良かったんじゃないかなって思いますよね。たとえば、営業の会議などでメンバーの中に入っていくと、会社の都合の数字っていうのがあって、必ず最後には、やれ!みたいな話になっちゃうんですけど、今回は、ビジョンの共有、情報の共有というテーマですから、ゴールというのはみんなで決めていけばよかったのでね。
- 平野
- はいはい、数値目標とかじゃなくてね。
- 社長
- はい、そうなんです。そういう意味では、私も入らせていただいて、みんなと同じ立場で話せるテーマだったので、今回は入って良かったなって思います。幸いにも、僕のことを「社長」って、あまり気にせずに話してくれるメンバーでしたから、今回はすごく入って良かったなって思ってますよね。
- 平野
- そうでしたね。最初は、自分が入るとみんなが黙っちゃうんじゃないかって気にされていましたけどね〜。
- 社長
- 全然、気にすることなかったですね(笑)。たぶん、テーマ自体も良かったのかなと思いますね。みんなでディスカッションするのに。
- 平野
- そうですね。ディスカッションしやすいテーマというのはありますね。
- 社長
- ええ、だと思います。
- 平野
- ちなみに、社長は楽しかったですか?(笑)
- 社長
- ええ、楽しかったです!(笑)
ですし、時間もあっという間でしたよね。 - 平野
- 今回、私がチームコーチとして入って、議論するテーマをこちらで設定して、かつ、ファシリテーターのような役割でも入りましたけど、普段の皆さんが自分たちでやっていた会議と、今回のディスカッションとの大きな違いってどこだと思います?
- 社長
- テーマに対して、深掘りができているなって感じがしましたよね。普段、我々がやっている会議というのは、半分は報告があって、何かあったときに、みんなはどう考えるかというところまできちんと進めていけなかったんですね。結局、単なる報告会になって、あとはなんだか結論がないまま終わっちゃう・・・というのが多いんですけど、今回は、きちんと深堀もできて、じゃあ、どうするの?というところまで決めていけたというのがすごく良かったですし、やっぱり、今まで私たちがやっていた会議とは、違う感じですよね。
- 平野
- 深く議論をする姿勢・・・みたいな?
- 社長
- ええ、そうですね。そして、最終的に、じゃあ社長が決めます、ってことではなかったですし・・・。
- 平野
- みなさんで、こうしようか、って決めて・・・。
- 社長
- ええ、みんなでやりましょう〜って決めらたわけですから、みんなで決めたことは、みんなでやる、ってことになりますのでね。社長が言って決まったことは、「だって社長が言ったんだもん」ってなっちゃいますので。
- 平野
- あ〜。やらされれ感(笑)
- 社長
- ええ(笑)。そして、社長が言ったことであれば、できない理由を言われる可能性もありますけど、そうじゃありませんのでね。自分たちで決めたことですから。
- 平野
- たしかにね。チームに社長が入って、社長の意見も言っていますけど、それが「指示」じゃなくて、社長の一つの意見、みたいな感じですよね。
- 社長
- そうですね。これは自分の思いです、って言うと、他の人も、じゃあ、私の思いはこうです、って言う感じで出してくれましたんでね。
- 平野
- ポストイット使ったり、模造紙使ったり、というやり方はどうでした?
- 社長
- 僕は、あのやり方はすごくいいと思いますね。あのポストイットに5分間、黙々と書くというのが(笑)。
- 平野
- 私は、特に東北の人にはいいと思っていまして・・・。東北人は、いきなり面と向かって、どうぞ!って言っても、なかなか・・・な人がわりといるので(笑)。
- 社長
- あれでしたら、書けますしね。
- 平野
- ええ、じっくり時間とって、自信をもって発表できるような状況を作ってあげる感じで。
- 社長
- それと、書いてあるとですね、忘れられない・・・というか、スルーされないですよね。
- 平野
- ああ、そうですよね!
- 社長
- 必ず書いたものが場にありますのでね。わ〜〜っと議論になったときに、実はすごくいい意見が出ていたのに、みんな忘れちゃって・・・
- 平野
- ええ、書いていないとね。
- 社長
- はい、スルーされちゃうんですけど、ちゃんと書いたものがありますのでね。こっちでは、こう言っているけど、こういう意見もあるよね、ってみんなで見れて、ああそうだったねって、認識もできますから。
- 平野
- そうですよね。場合によっては、全く違う、真逆な意見が出ているときもありますからね。
- 社長
- ええ、そうなんです。意外と、わーっと意見を言って盛り上がっているときって、勢いがあるほうに流されていっちゃって、実は大切な意見なんかは、ないがしろにされがちなんですけど、やっぱり、書いたものがきちんとあるというのが、僕はすごくいいと思います。
- 平野
- 次に、時間対効果という観点ではいかがですか?
たとえば、今回、4日間、上の役職の方たち、言ってみれば給料を多くもらっている方々を10人も、4日間も拘束するわけじゃないですか。その人たちが現場にいたら、もちろん違う仕事ができるはずの時間を、チームコーチングに使った。もちろん、価値があると思ったから入れたというのはあると思うんですけど、実際、どうお考えですか? - 社長
- 私は、やっぱり、これも仕事の中で重要な業務だって考えてます。要するに、物を売りにいくのと同じくらい重要な仕事ですという感覚ですので、あとは、これを活かしてくれればいいと思っています。
- 平野
- じゃあ、現場に出ることと、物を考えたり、共有したりするということは、同じか、それ以上の価値があると・・・
- 社長
- はい、そう思ってます。そして、今回は、4日間といいつつも、チームコーチングを1回やって、また期間が空いて、またチームコーチングやって、という振り返りを作りながらの4日間ですから、僕はすごく価値がある、4日間だったと思いますね。
- 平野
- チームコーチングの日だけじゃなく、動きが継続する、という・・・
- 社長
- そうです。動きながら、途中でチームコーチングをやって変化して、また動いてって、その繰り返しでしたから、すごく良かったと思いますね。
- 平野
- チームコーチングを入れてみてのメリットとか、特にここが良かったというのはどんなところですか?
- 社長
- テーマや課題を自分たちで考えて、一方向の見方ではなく、いろいろな角度から見て深掘りしていくというところがすごく良かったなって思いますよね。やっぱり、どうしてもいつもの一定の方向からしか見れませんし、自分の都合の良いところしか見えないっていう部分があるんですけど・・・
- 平野
- いろいろな意見を聞いて、角度を変えて見れるという・・・
- 社長
- ええ。そして、また深掘りして、新たなことが見つかる。今後、いろいろな場面で、こういうものの考え方とか、見方というのを使っていけばいいと思いますよね。
- 平野
- 関係性としてはどのように変化しました?今回のチームメンバー10人の関係性は?
- 社長
- 今回、所長たちの下の次世代層の方々が、自主的に、「いつミーティングやる?」って。そして、まずやる前に、「私はそれについてこう考えていて、こういう方向性で進めて行きたいと思っているんだ」というのを、お互いにやり取りしているのを見まして、あ〜いいな〜って思いましたね。
- 平野
- 私のチームコーチとしての目標って、自走していただくことなんですね。皆さんが、自分たちで動く。私がずっとチームコーチで入るわけにもいかないので(笑)。今回、最終回でその動きを作って終わった形になってますけど、チームコーチングが終わった後に重要なことってなんだと思いますか?
- 社長
- やっぱり、チームコーチングを終わったときっていうのは、みんなやる気満々・・・モチベーションが高いですよね。それが、たぶん日が経つにつれて下がってきますので、下がらないうちに、また「次は何をするんだっけ?」「これをするんだったよね。」って確認をする活動をしていくのが大事だと思います。そのためには、今回のチームコーチングだけではないですが、やろうって決めたときに、間を空けないで、「これをやるんだったよね」って、何かをスタートさせるというのが大事なんだと思いますね。
- 平野
- そうですね。動きとモチベーションを連動させるような感じですよね。
- 社長
- はい、そうですね。
- 平野
- 全く何もやることがなくて、やる気だけ維持するっていうのは、ちょっと難しいですよね。
- 社長
- はい、難しいですから・・・やっぱり、必ず何かをする、している、という状態をずっと続けていかないとダメなんでしょうね。そうじゃないと、たぶん、そのうち何もなくなっちゃうと思うんですよ。
- 平野
- 動きを作り続けること・・・ですね。
- 社長
- ええ、そうだと思うんですよ。
- 平野
- 最後に、チームコーチへの要望といいますか、やってみて、チームコーチに、さらにこいう関わりをしてくれたら良いな、とか、進め方でこういうのがあったらいいな、というリクエストがありましたら、どうぞ遠慮なく(笑)。
- 社長
- 今回、すごくいい按配で関わっていただいたなって、僕は思っています。距離感といいますか、気持ちいい揉み心地だったなって思ってますね(笑)
- 平野
- ゴリゴリとかでもなく・・・(笑)
- 社長
- そうそう、ゴリゴリの強すぎでもなく、かといって、全然力が入ってないよね、っていう感じでもなく、良い感じで関わっていただいて。そういう意味で、逆に自分たちでやっているって感じも出てきますし、自分たちでやんなきゃって感じも出てきますし、自分たちで決めたんだっていう感じも出てきますしね。すごく良い按配で関わっていただいたのかなって思ってます。
- 平野
- ありがとうございます(笑)。